―幸せとは何だろうか。
広辞苑(第六版)によれば、「幸せ」とは「幸福。好運。さいわい。また、運が向くこと」であるという。「幸せ」という単語に対して辞書的な定義付けを求めるのならば上記の理解で十分だろう。しかし、それでは真の意味での「幸せ」を知ったことにはならないだろう。
そこで、先人の考えを辿ってみたい。
古代ギリシアの有名な哲学者であるソクラテスは「幸福の秘訣とは、更に求めることではなく、より少ないもので満足する能力を開発することにある」と説いている。
さらに、ロシアの著名な作家であるドストエフスキーは、「幸福とは心の状態を言う。物事をどう見るかだ。幸福とは満足することだと思っている」と述べている。ドストエフスキーはまた、「人間が不幸なのは、自分が幸福であることを知らないからだ。ただそれだけの理由なのだ。」という言葉を遺している。
これらを踏まえた上での、私にとっての幸せとは?
―私は「生まれて、今、この場に生きていること」こそが幸せなのではないかと考える。
勿論、物事を達成した時や欲求が満たされた時などに感じる心の満足が幸せであることは否定しない。但し、そのような場合に得られる満足の多くは、瞬間的若しくは一時的なものでしかないだろう。「幸せ」はそのような儚いものではなく、もっと永続的かつ普遍的なものであると私は信じたい。
嬉しいことや楽しいことは、「生きて」いなければ経験できないことだ。たとえ、失敗や嫌なことがあっても、それは前に進む糧となってくれる。
今までも、そしてこれからも「生きていること」に感謝して、幸せを噛み締めていきたい。私はそう感じている。
私の見解以外にも、「幸せ」については十人十色の捉え方があると思う。各自、自分なりの答えを探してみてほしい。
―貴方がもし、「答え」を見つけ出せたなら、私にとっても「幸い」です。
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