松尾さん【2022年の思い出・経験】


こんにちは!
修士2回生の松尾香奈です!

2022年の思い出は、修士論文執筆と情報保障環境の整備です。

1.修論執筆
とにかく文献を読みまくりました。
ろう研究は、手話言語学、教育学、人類学、ろう者学など多岐にわたります。
先行研究の整理が大変でしたが、さまざまな専門分野の研究動向を学士&修士課程中に概観できたのは良かったです。

抽象的な議論のなされる論文を読むときは、日本手話に翻訳しながら理解しました。
日本手話は日本語読解の助けになるので、とても大切だと実感しました!

修士論文を書き進めるときに大変なのが、なかなか疑問を解消させられないこと。
聴者は研究室などで気軽に意見交換ができますが、私の場合はUDトークを挟むので会話がぎこちない……
完全独力で解決させないといけなかったのは苦い思い出です。
2023年には改善策を見つけたいです!

2.情報保障
私の専門である人類学には、ろう者の研究者がいた前例がありません。
そのため、学会や研究会に情報保障が一切つきません。
参加したい研究会があるたび、情報保障の交渉を迫られました。
「手話通訳=贅沢」と認識されているせいか、厳しい反応も返ってきて落ち込みました。

孤独な闘いですが、頑張っているのには理由があります。
これは、日本のろうの人類学的研究が聴者だけで回されてきたせいで生じている問題なのですが……

研究発表では、文法的におかしい手話文が正しい文として紹介されたり、発表前にろう者に意見を聞かなかったんだろうなぁと容易に想像できてしまう話を聞かされたり。

こういった問題は、ろう者の眼が入るだけで改善できます。
発表にコメントするには手話通訳が必須なので、派遣「許可」が下りるまで頑張るしかないです!

2022年に引き続き、2023年も環境整備の完了と日本手話力向上を目指したいです。
本業である研究もうまく進むといいなと思います!

応援よろしくお願いします!

コメント